FD (機能性ディスペプシア)
神経性胃炎やストレス性胃炎というのは、内視鏡検査ではわかりにくい病気です。
これを新しく名前をつけたのが機能性ディスペプシアだと鈴木秀和教授がnewtonに載せていました。
原因はストレス、睡眠不足、不規則な食事、野菜不足を挙げています。
心的ストレスは心で、睡眠不足は腎で治療しています。
これに食事を正しくするようにすれば、FD は快方に向かうことでしょう。
胃の問題ですが、心と腎とも深く関わっているので、東洋医学的なアプローチが有効になります。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)
ALSは病気の原因や治療がまだまだ解明されていない難病です。
直接的には脳の病気ということで膀胱経の治療が必須になってくるけれど、全身の筋肉が機能低下していくのを医師の治療と併せながら食い止めていくことになります。
慶応義塾大学の鈴木則宏博士がALS発症の遺伝子を突き止めたとの記事が昨年ありました。
そういう分野の研究に期待したいところでもあります。
東洋医学で脳、脊髄系統にアプローチするのはやはり腎膀胱経になります。
多くの医療機器に囲まれていることもあり、電磁波の影響は無視できません。
肌肉の帯電を取る治療を丁寧に行うことも重要です。
原因不明の手の痛みと痺れ
手の指から手のひらにかけてむくんで痛む高齢の方を往診しました。
病院の検査は一通り受けていますが原因がわからず、というか治療をしてもよくならない難民状態で電話をもらいました。
高齢で難聴ですが、会話はできるので、いろいろ聞いてみると、若い頃大腸がんを患っていました。切除手術の予後が悪く、再度手術になる等、腹部は気の滞りが多くあると予想されます。
手や首の問題が画像には出てこないということなので、特に古い手術の跡を治療しました。
翌日だいぶ手の痛みが改善しているとの報告がありました。
神経的には一見して無関係な手と腸ですが、経絡はつながっています。
継続して治療することでより改善すると思われます。
首が回らない人
手仕事を頑張りすぎて、首が回らなくなってしまった人がいます。
事故から来るムチウチではなく、じっと同じ姿勢で作業をしていたのが直接の原因ですが。。。
整形外科で様々な検査をしても頸椎に異常は見られず、ただただ湿布と痛み止めを処方いただくのみ。
首の病は鳩尾から胸骨体にかけての滞りが関与していることが多く、そこの滞りを取ると首の付け根の筋肉が柔らかくコリが解けてきた感じです。
そしてへその斜め下の腎の部位を按腹すると、可動域がほぼ完全に戻ってきました。
動いても痛くなくても安静を守ることをお願いして治療を終えました。
心腎の問題がある人が最近多いと感じています。
ストレスと甲状腺
ストレスが多いというのはどういうことでしょうか。
人は心に思い描いたことを口から言葉にして出しますが、、
果たして心のままに言葉が話せているでしょうか。
想いは心臓から出発します。
心臓からこんこんと血液が送り出されているように、こころの泉から愛の心情がこんこんと湧き上がって、それがそのまま言葉になったらどんなに良いでしょうか。
『心の華は舌』と言われます。
心の華として咲いたのが舌が織りなす言葉です。
心臓から出る想いが舌まで上がる途中に、折り曲げられ、捻じ曲げられると、ストレスを感じます。
心臓と舌の間にある甲状腺や喉の問題はストレスと非常に関係深いのです。
甲状腺に異変を感じたら心や心臓のケアをしましょう。
胸骨体やみぞおちを軽く擦ってみてください。
風邪からくる病
風邪は全く侮れません。
風邪が肺に入って気管支炎、肺炎をおこしているのを、放置すると長くかかるかもしれませんが自然に収まっていきます。
風邪や炎症反応は自然治癒の過程だからです。
この時、抗生物質の力を借りて症状を抑え込む人が多いのですが、抑えた菌が耐性菌に変異するリスクがあります。
そして菌が肝臓に入る場合は肝炎になりますし、腎臓まで行ってしまうと腎炎になります。
消化器系に入れば胃腸炎ということになります。
稀な症例ですが、風邪から高熱になり、その後、神経症状を1年以上患っている方がいます。
手足、首、背部に痛みや脱力があるのに、病院では原因を特定できないため、治療のしようがないと。
源義堂では経絡治療をしながら、神経系の余計な電気をとって、症状を軽減させています。
しかしまだ治癒には至っていません。
風邪は侮れませんね。万病の元と言われてきました。
風邪はふうじゃと読んで、風から来る邪気を指します。
風は空気の動きが皮膚に不適に当たると、風に中る(あたる)ということになり中風などを起こします。
この季節、冷房や扇風機、車窓の風などに気を付けてください。
甲状腺機能低下症(橋本病)とうつ病
橋本病というのは、甲状腺の機能が低下する自己免疫疾患です。
症状はうつ病のような感じで、全身症状。
甲状腺の治療は、肥大も低下症も足の胃経を使って治療しています。
一方うつ病の治療も足の胃経の治療になりますので、両者は同じグループの疾患です。
病院によって、うつ病と言われたり、橋本病と言われたりした患者さんを診ました。
確かに両者のツボは胃経の上でも違いがありますが、両方のツボに電気が溜まっていましたので、鍼で放電することで全身が緩んでいきました。
按腹では大腿の前面の痛いところを表面的に揉むのが効果的です。
肩こりと股関節の関係
四十肩、五十肩といわれる症状に苦しむ方が多くいらっしゃいます。
鍼灸の適応症の一つになっていますのでまず鍼をやってみることをおススメします。
ストレスが原因と思われる方もあり、その場合ストレス対策の治療も必要になります。
産後の腎虚から来る肩関節の障害は腎を補う処方も必要です。
いずれにしても睡眠の確保、良質な睡眠がとられているかはチェックするべきです。
肩に直接治療するのも有効ですが、他の要因との関係も大きいので遠隔から総合的に気を整えるほうが後から他のところに負担がかかりません。
肩関節は股関節と同じ気が関係していますので、股関節の周囲をチェックして圧痛を処置するのも重要です。
人体の中で肩は手の付根であり、股は足の付根です。骨格的にも似たものがあります。これは同じ気が作用して形成されている為です。
このような部分が人体には様々あり、治療の応用範囲を広げています。
脳髄液減少症にブラッドパッチを使う前に
朝一を見ていたら脳髄液減少症について特集されていました。
脊髄の損傷している部分を血液のパッチで塞いで髄液の漏れを防ぐ治療法。これでよくなった患者さんは多くいることと思います。
ブラッドパッチだけではだめだったという患者さんもおられますが、一度試していただきたいのは、膀胱経への鍼です。
脊髄を支えるのは督脈、胆経もありますが、何より脳にも入っていく膀胱経の働きは侮れません。
髄液減少症の診断は、症状も様々で病院によって診断は様々のようですが、病名を決めなくても治療できる東洋医学はこの病気に持って来いだと思います。
筋膜のゆがみが万病の元
一昨日のNHKのあさいちの番組で、筋膜の歪みが万病の原因であるとの医師の説明がありました。
とてもうれしく拝聴しました。筋膜の歪みこそ僕等が探しているお腹のコリ、肌肉のコリだからです。
東洋医学では肌肉について古典的に取り扱ってきましたが、肌肉の実体が筋膜であり、それが靴などの物理的な刺激で歪みを生じ、それが全身に影響するということを言っておられた先生は非常に稀でした。
その一人が延命学の宮原一男先生です。宮原先生は主に太腿の筋膜をほぐすことで内臓を引っ張っている力を弛め、五臓の力をアップさせていました。
あさいちでは、これを足底筋膜の影響、つまり靴の影響を問題にしていましたのでおもしろいと思いました。確かに足の裏のつぼもそうなのですが、かかとやくるぶしのつぼもそのような筋膜の歪みからできているとも診る事ができます。
足のどこかに痛みを感じる方はそこを刺激してみることで全身的な好転が見られるかも知れません。お試しください。