良い所を探す治療
人の欠点ばかりを探すのは、医者の宿命か?
近所の「43ともクラブ」に参加したら、お互いの良い所だけをしましょうと言われました。
人の病気がどこにあるかをいつも気にかけていた僕にとって、それはカルチャーショック。
良い所を言い合う=おだてる?
いったい良い所を言ってもらってなんの意味があるのだ? 悪い所を指摘してあげてこそ意味があると。
でも参加してみると、それはそれで気持ちが良い気がします。
確かに教育においても、褒めて育てよということが盛んに言われているように、叱って躾けるより、褒めた方が教育効果があるのは実証済みです。
しかし、病者を治すのに悪い所を探さなかったら??? 病者の悪い所を指摘していくと肝経、腎経、、、、と結局五臓のバランスが崩れているのですべてが悪いようなことになってしまいがちです。
いったい俺のいい所はどこだ? と患者さんに聞かれたことが幾度かありますが、頭はいいですねとごまかしてきました。
悪い所ではなく、いい所を探すという「43ともクラブ」での学びはとても重要なことです。医療にとっても。
源義堂の発想を逆転させ、悪い所を探す治療から、良い所をまず探す治療に転換させてみました。
堪忍袋の緒が切れる前に
ストレスが多いと堪忍袋がだんだん膨らんできます。上手に息抜き、ガス抜きできる方は良いのですが。
この堪忍袋というのはいったいどこにあるのでしょうか? 胆のうかな~~~?
解剖学の本には書いてありませんので西洋医学の世界では存在しない臓器です。
怒りという心理作用は肝胆から発するので、肝経、胆経の肝臓や胆のうがまず候補にあがります。
貯めるという形状を考えると、貯めたくない胆石を貯めてしまう胆のうはまさに堪忍袋のようです。
40代の女性で時々堪忍袋の緒が切れたように怒るという方が、肝経、胆経の治療によって怒りにくくなったということでした。これを見るとやはり堪忍袋は肝経か胆経に関係が深い所にあるようです。
いろいろ我慢していると胆石になりやすいという話もよく聞きますから、貯めこみタイプの方はご注意。
いろいろ思っていても黙って貯めこむのは日本人気質かもしれません。貯めてしまっているエネルギーを少し離れて客観的に見れたら解消できることも多いのですが。